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1、鎌倉市内の公衆トイレについて
鎌倉駅東口の公衆トイレは行列をつくっています。そして、石けんもないので、非常に困っていると聞きます。今、市の公衆トイレのうち、石けんが設置されているトイレはどのくらいあるのか、お聞かせください。そして鎌倉駅西口には、以前お聞きしたときには、コンビニのトイレをお借りするとのことでしたが、駅近くに公衆トイレがないということは、オリンピック・パラリンピックを迎える鎌倉市としては非常に恥ずかしいことです。ぜひとも鎌倉駅西口近くに公衆トイレをつくってほしいものです。つけ加えて言えば、JR鎌倉駅西口の駅構内のトイレはいつも行列をつくっています。例えば、ホテルニューカマクラの建てかえ時に、公衆トイレをつくっていただくことをお願いしていただきたいものです。いかがですか。
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(齋藤和徳 市民生活部長の答弁)
まず、公衆トイレの石けんについての御質問です。
現在、観光課が所管しております公衆トイレ34カ所のうち、オストメイトを設けている多目的トイレ18カ所と由比ガ浜大通りの公衆トイレ1カ所に石けんを設置しているところでございます。
続きまして、鎌倉駅西口の公衆トイレについての御質問です。
鎌倉駅西口周辺におきまして、公衆トイレの整備の必要性につきましては、認識をしているところでございます。ホテルニューカマクラにつきましては、鎌倉駅西口周辺のトイレ協力店として平成30年1月から協力をいただいているところでございます。建てかえ時などにさらに利用しやすいトイレの整備ができるよう、市の公衆トイレ整備に係る補助金についての御紹介をしているところでございます。ただ、現在の市の公衆トイレの整備に係る補助金制度では、神奈川県のみんなのバリアフリー街づくり条例に沿ってトイレを建設していただくことから、多目的トイレの設置などによりまして大規模なトイレを整備することとなるのが現状でございます。この補助金制度の柔軟な運用を含めまして、西口周辺におけます公衆トイレの整備に努力してまいります。
(千一の再質問)
なぜ多目的トイレ以外の公衆トイレには石けんをつけないのですか。また、鎌倉駅東口のトイレはいつも行列をつくっているので、例えば交番の横に公衆トイレを増設するとかはできないのでしょうか。そして、西口のホテルニューカマクラがトイレをつくっていただければ、とてもうれしいことですけど、つくるときの助成金や清掃費に対する助成金を確かなものにしないと、ホテルニューカマクラも嫌がると思います。助成金を確かなものにして、東京オリンピック・パラリンピックまでには何とかトイレをつくっていただきたいものです。いかがですか。
(小礒一彦 副市長の答弁)
公衆トイレについてのお尋ねでございます。
公衆トイレへの石けんの設置につきましては、課題整理を行いながら検討を進めております。
鎌倉駅東口のトイレの増設につきましては、現在地ではスペースの確保は難しいと考えておりますので、まずはトイレの協力店の拡大、補助金を活用したトイレ整備について検討してまいります。
ホテルニューカマクラのトイレにつきましては、事業者の意向が基本となりますが、補助金制度の説明をしつつ、事業者と協議をしてまいります。
(松尾崇 市長の答弁)
公衆トイレについては、今、副市長が答弁したとおりでございますけれども、誰もが安心・安全で快適につつがなく鎌倉で楽しめるように、観光基盤施設の整備に努めてまいります。
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2、身体障害者中心のグループホームについて
今回初めて重度身体障害者のグループホームをつくるときの助成金として、バリアフリー工事費に対し助成金がつきました。2月の副市長と部長の答弁では、グループホームに対する補助につきましては、横浜市の事例を参考といたしながら、本市の実情に合った有効な支援策の検討を進めてまいりたいというふうに考えております。及び、身体障害のある方にも対応できる施設整備についてお願いしている事例が1件あり、今後もこの事業所と調整を進めていきたいと考えておりますとのことでした。予算も通り、どのように進展しているのか、お聞かせください。そして、新たな予算もつきましたから、今年度中にはできると思いますが、いかがですか。
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(内海正彦 健康福祉部長の答弁)
身体障害者中心のグループホームの設置についての御質問でございます。
設置の意向を示された事業者につきましては、当初の計画よりおくれ、開設予定地を含め検討している状況であると聞いております。開設の時期については事業者から明言はないため、早期に開設できるよう今後も調整を進めてまいります。
(千一の再質問)
身体障害者中心のグループホームについて、はっきりしないのなら、ほかの事業所にも呼びかけてみたらいかがですか。
(内海正彦 健康福祉部長の答弁)
グループホームについての御質問でございます。
現時点では、事業者から辞退の意思が示されていないため、引き続き調整を進めていきながら、あわせて他の事業者への呼びかけも行ってまいりたいと考えております。 |
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3、鎌倉商工会議所のビルについて
この間の地域共生社会研修会の会場は、私にとっては階段だらけでとてもひどく、講演会のテーマが地域共生社会とは実に皮肉なものでした。しかし、多くの職員の方が私をサポートしてくださり、何とか会場まで行け、講演会を聞くことができましたが、一番後ろの席で、私は上を向いて聞くため、講演者の話し声が途切れ途切れにしか聞くことができませんでした。とても残念なことでした。以前も何回か商工会議所のビルでの催しに誘われましたが、車椅子では入れそうにない場所だったので、行きたかったけど、行けませんでした。あの商工会議所のビルがとても古くからあるもので、何とかバリアフリー化してもらいたいものです。そして、幾ら会場がないとはいえ、国から講演者が来てくださったとはいえ、なるべく多くの職員に聞いてもらいたかったとはいえ、テーマが共生だっただけに、とてもお寒く思いました。いかがですか。
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(内海正彦 健康福祉部長の答弁)
商工会議所のビルについての御質問でございます。
鎌倉商工会議所の会議室は、本庁舎における会議室不足に加え、生涯学習センターが耐震工事のため現在使用できないことから、商工会議所の協力を得て利用しているところでございます。
御質問の研修会については、より多くの方に聞いてもらうことを意図して、当日利用可能な会議室の会場のうち一番大きな会場を選んだところ、会場を選定する際、車椅子への対応については課題ということは認識をしておりました。検討した結果、今回の研修会については職員がサポートすることで対応することとしたものでございます。今後は可能な限り、聞きやすさ、移動のしやすさなどに配慮したバリアフリー化した会場の確保に努めるとともに、参加しにくい状況の方に対しては、職員によるサポートなど合理的配慮をもって対応していきたいと考えております。
(千一の再質問)
幾ら合理的配慮をくださったとはいえ、何人もの職員の方に車椅子を、私自身も何人もの方に抱えていただき、恐縮しております。市長は一番前の講師の方の近くに腰かけていましたが、市長みずからが私を合理的配慮のもと運んでくださったならとてもうれしく思います。いかがですか。
(松尾崇 市長の答弁)
商工会議所の件でございます。
研修会の一番後ろの席では聞きにくかったとのことでございました。一番前の席で聞いていただければよかったと考えております。困っている人を見たら、周囲が当たり前のように手伝う社会が共生社会であると認識をしております。誰もが合理的配慮に取り組めるよう、私自身も努めてまいりたいと思います。 |
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4、鎌倉市内のお店の段差について
最近できたお店の中には、バリアフリー化して車椅子やベビーカー使用者も入れるお店もたくさんあります。しかし、それとは逆行して、もともとスロープがあったお店が、オーナーが変わった途端、スロープがあったところがきれいな階段になったお店もあります。さらには、新規開店に当たって、建物建築段階から、車椅子及びベビーカー使用のお客さんのことを考慮していなかったとしか思えないような、入り口が階段のところすらあります。このようなことから、お店の新規開店の際は、車椅子は無論のこと、ベビーカーも畳まなくても中に入れるように行政指導できないものでしょうか。共生社会を掲げる鎌倉市としていかがですか。
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(服部計利 都市景観部長の答弁)
市内のお店の段差につきまして、建築行政を所管する立場からお答えいたします。
本市では、店舗の建築行為につきまして、床面積200平方メートル以上の場合、神奈川県みんなのバリアフリー街づくり条例、いわゆるバリアフリー条例でございますけれども、これに基づきまして、バリアフリー化の基準に適合するように協議を行いまして、車椅子の方あるいはベビーカーを利用される方が安全かつ快適に利用できる施設づくりが促進されるように努めているところでございます。
(内海正彦 健康福祉部長の答弁)
店舗の段差について共生社会を掲げる鎌倉市としていかがかについての御質問でございます。
お店などの事業者にあっても、障害者差別解消法に基づき、過重な負担にならない範囲で合理的配慮に努めることとされておりますが、本市では障害者だけでなく、ベビーカーを押す子育て中の方も含め、全ての人が安心して自分らしく暮らすことのできる社会を目指して、鎌倉市共生社会の実現を目指す条例を施行したところでございます。共生条例のもと、民間の建物等も含めたバリアフリー化を進めていくためには、市民・事業者の主体的な取り組みが欠かせないと考えております。共生条例の趣旨や共生社会の実現に当たって必要となる認識や理解が進むよう、努めてまいりたいと考えております。
(千一の再質問)
私が知っているお店では、車椅子で行くとスロープを出してくださるところもあります。ちょっとした気配りで階段は解消されます。そういうことを促すことは共生条例をつくった鎌倉市としてはできないものでしょうか。いかがですか。
(内海正彦 健康福祉部長の答弁)
お店の段差についての御質問でございます。
段差の解消など、ハード面での整備ができないような場合などは御指摘のとおり、スロープを出すことなどの対応が合理的配慮であると考えております。このような配慮がどのような事業者でも行ってもらえるよう、共生条例の趣旨や理念に沿った認識や理解が進むよう努めてまいります。 |
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5、段葛の2段の段差について
先日、大船在住の車椅子利用者の方から電話をいただきました。段葛の2段の段差を何とか車椅子でも通れるようにしてほしいということでした。それは私が議員になってからずっと言い続けていることです。しかし、その方は、言い続けていることを御存じないようでした。段葛について、鎌倉方面から行くと、入り口に2段の段差があるので、諦めて横の若宮大路の歩道を通ると思います。しかし、八幡宮から鎌倉駅に向かう場合、事情を知らない観光客の方は、快適な段葛の路面を通って満足していると、最後に2段目の段差があるため、困ったと思い、周りを見渡したら仕方なく引き返すことになります。横を見ながら進んだなら、途中で段葛と八幡宮の中間あたりの三井住友銀行が見える横断歩道横のスロープを見つけ、そこから出ていきます。しかし、全然気づかなければ、わざわざ八幡宮まで戻ることになります。こうした2段の段差やスロープのことは知る限り、一般向けの観光ガイドには記載してありません。ぜひとも東京オリンピック・パラリンピックまでには何とかならないものでしょうか。この状況は世界に向けてもとても恥ずかしいことです。京都の清水寺は車椅子でも行けるルートがあります。また、鎌倉においても、鎌倉宮にはスロープがあります。いかがですか。 |
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(桝渕規彰 文化財部長の答弁)
段葛の2段の段差についての御質問でございます。
段葛を含む鶴岡八幡宮の境内は国指定史跡の指定範囲でございまして、文化財につきましては公開活用を目的とする整備も含めまして、所有者が実施することが原則であり、この段葛の整備につきましても所有者である鶴岡八幡宮が実施することとなります。
段葛の2段の段差の解消、段差があることの案内や注意喚起、さらには境内におけるバリアフリー化などにつきましては、これまでも鶴岡八幡宮に対しまして要望を重ねてきたところではございますが、いまだ実現していない状況でございます。この段葛を含む国指定史跡の公開活用の観点から、境内のバリアフリー化につきましては、引き続き、機を捉まえまして要請をしていきたいと考えております。
(千一の再質問)
段葛については、18年間私が言い続けたことです。教育長としては八幡宮をどう思いますか。言いにくいことかもしれませんが、御自分の言葉でお答えください。
(安良岡靖史 教育長の答弁)
段葛の2段段差についての御質問でございます。
文化財の公開活用の観点はもとより、市が掲げております共生社会の実現のためにもバリアフリー化は進めていく必要がございますので、これからも粘り強く鶴岡八幡宮にこの考え方を御理解いただけるよう、要請してまいるとともに、鶴岡八幡宮は鎌倉の町の中心として、そして段葛を含む若宮大路は町の基軸として大変重要な場所であるということも考えまして、引き続きこの文化財の公開活用につきまして要請をしてまいりたいと考えております。 |