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1、鎌倉駅東口から西口への通り抜けについて。
Aさんは、JR鎌倉駅東口から西口への通り抜けを希望したところ、それまでは通り抜けさせてくれたのですが、その日から突然「駅構内に入るときは入場券を買ってください。」と言われたそうです。Aさんの場合、靴のかかとで道路の路面をすりながら進んでいく構造の車椅子に乗っています。一般の人が通る横浜銀行前の地下通路を通ろうとすると、勾配が急なため、自分自身が大変危険であり、また通行している方にとっても大変危険であります。ですから、駅の東口から西口に通り抜けするのは駅構内に用があるからではなく、駅自体が障害物になっているからです。別に誰かを出迎えに行くとか、見送りに行くとか、駅構内で買い物か食事をするわけではなく、地下通路が危険なのでより安全な駅構内を通り抜けていきたいだけなのです。鎌倉駅の駅長さんにAさんが地下通路を通る様子を見てほしいと要望しましたが、今までずっと見ていただいておりません。それは、もし見てしまえば、通り抜けを許さざるを得ないからだと思います。
一方、九州のJRでは、そのような事例を認めているところもあるとお聞きしました。大船の駅ナカで買い物をするのとは全く意味は違うのです。なぜ、駅長さんがかたくなに通り抜けを拒むのかがわかりません。このような特別な前例は大いにつくっていただきたいものです。障害者差別解消法の合理的配慮に当たるものであり、鎌倉市が今、つくろうとしている共生条例に当たるものです。鎌倉市からもJRに働きかけていただきたく、よろしくお願いいたします。いかがですか。
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(内海正彦 健康福祉部長の答弁)
まず最初に、鎌倉駅東口から西口への通り抜けについての御質問でございます。
障害者差別解消法においては、事業者は障害を理由として不当な差別的取り扱いをしてはならない。また、事業者はその事業を行うに当たり、負担が過重でないときは社会的障壁の除去の実施について、必要かつ合理的な配慮に努めることとされております。この事例の場合、本来、障害のあるなしにかかわらず駅構内の通り抜けは認められていない中で、入場券がなく、駅構内の通り抜けを認めることについては事業への影響の程度や体制上の実現可能性などにおいて、事業者自身が総合的に判断し、対応していることと思われます。
しかしながら、地下道路の勾配は急であり、車椅子での通行に支障を来す現状があることは認識しているところでございます。現在、市は生涯安心して自分らしく暮らすことができる社会の実現を目的とする共生条例の策定を進めていることから、この趣旨を踏まえ、安全確保の観点から駅構内の通行への配慮についてJRへ打診をしていきたいと考えております。
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(答弁に対する千一の再質問)
JRと交渉して、Aさんが通り抜けできるようにしていただきたいものです。いかがですか。
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(小礒一彦 副市長の答弁)
一つ目の鎌倉駅東口から西口への通り抜けについての御質問でございます。
現在、進めております共生条例の趣旨を踏まえまして、安全の確保の観点から駅構内の通行につきましてJRに働きかけてまいります。
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2、鎌倉駅西口から鎌倉市福祉センターまでの点字ブロックの整備について。
昨年度中に、江ノ電鎌倉駅及びJR鎌倉駅西口から鎌倉市福祉センターまでの点字ブロックをつくると鎌倉市では言われていたにもかかわらず、今年度の3分の2を過ぎても、まだできていません。理由は変わり、住民の理解が得られていないからとのことです。9月議会以前まではこのような理由は聞いていません。9月議会以降になって出てきた理由です。この理由を具体的に教えてください。また、点字ブロックを整備する意思があるかも教えてください。2年かかっても全く進んでいないように思います。いかがですか。さらに、この点字ブロックは、中央図書館前を通るため、図書館の入り口の点字ブロックともつなげてほしいので、担当課が違いますが、その連携をやっていただきたくお願いいたします。いかがですか。
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(樋田浩一 都市整備部長の答弁)
鎌倉駅西口から鎌倉市福祉センターまでの点字ブロックの整備についての御質問でございます。
JR鎌倉駅西口前から市役所前交差点までの間の視覚障害者用誘導ブロック、いわゆる点字ブロックの整備につきましては、平成30年7月に整備が完了したところでございます。残る御成小学校から鎌倉市福祉センター入り口までの点字ブロックの整備につきましては、当初、既存の歩道を利用した整備ルートを計画しておりましたけれども、歩道や御成中学校交差点の拡幅等が必要となり、整備が困難なことから、視覚障害者団体とルートの変更協議を行ってまいりました。その結果、歩道は整備されていないものの、通行車両が少ないとのことから、御成小学校南側の道路を利用し、中央図書館を経由するルートに変更することで理解が得られました。これを受けまして、地元町内会や整備予定箇所に面する住民の方々と調整を進めてきたところでございます。その結果、本年7月に地元町内会等との調整が整いましたので、交通管理者であります鎌倉警察署と、今度は整備にかかわる協議を行いまして了承が得られましたので、入札を実施し、現在、業者との契約手続を進めているところであり、工事の完了は平成31年2月末を予定しているところでございます。
なお、JR鎌倉駅西口前から江ノ電鎌倉駅前の点字ブロックの未設置部分につきましては、鉄道用地でありますことから、鉄道事業者と協議、調整を行っているところでございます。
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(佐々木聡 教育部長の答弁)
中央図書館入り口の点字ブロックについての御質問でございます。
中央図書館のバリアフリー化を図るため、道路から中央図書館入り口までをつなぐ点字ブロックは必要だと認識しております。このため、道路工事とあわせて整備を行うよう、都市整備部と連携した対応に努めてまいります。
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(答弁に対する千一の再質問)
点字ブロックについては、ぜひとも図書館にもつなげてほしいものです。いかがですか。
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(安良岡靖史 教育長の答弁)
中央図書館入り口の点字ブロックにつきましては、道路工事とあわせて整備を行うよう、私からも都市整備部との連携に努めてまいります。
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3、身体障害者が中心のグループホームについて。
9月議会に続き、また身体障害者が中心のグループホームについて質問いたします。あれから3カ月たち、具体的にどこがどのように進展しましたか。お聞かせください。グループホームをつくる事業所は決まりましたか。予算要求はされましたか。また、いつごろから入所できる見込みですか。このように聞きましたが、まだ実態がないということがあちらこちらから聞こえてきます。いかがですか。
10月の初めに、鎌倉では生活できないと東京の清瀬市に引っ越された方が亡くなりました。その方は本当は鎌倉が好きで、1週間に一度は通っていたそうです。そして、市長にグループホームをつくってほしいと何度もメールをしてきた方と、11月の初めに横須賀市内の大学の学園祭で偶然お会いしました。その方は昨年、横須賀市の施設に入所されたそうです。若い職員の方と御一緒で、元気そうなことが救いでした。この二つのことをどのようにお感じでしょうか。
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(内海正彦 健康福祉部長の答弁)
続きまして、身体障害者中心のグループホームについての御質問でございます。
身体障害者のグループホームの設置につきましては、現行の制度上では身体障害者中心のグループホームを設置する事業者の応募はなく、入居者を受け入れる見込みも未定でございますが、現行制度を拡充するため、平成31年度に予算を要求していく予定でございます。そのほかバリアフリー化されている既存のグループホームについては、空きが出た場合の身体障害者の受け入れについて協議を行ったところでございます。また、グループホーム設置の意向が示された事業者に対しましては、身体障害者の受け入れを要請するなど、身体障害者用の居室確保に向けて取り組んでいるところでございます。
続きまして、グループホームがないため市外に転出された方について、どのように感じているかの御質問でございます。
他市に引っ越しをされた方がいるということについては、身体障害者の生活の場としてのグループホームの必要性は十分認識しているところであり、設置に向けた取り組みを引き続き進めてまいります。
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(答弁に対する千一の再質問)
グループホームに対して予算措置をしようとしていることは、鎌倉市としては一歩前進だと思います。しかし、横浜では20年以上前からある制度です。事業所を見つけて具体化してくださることを強く要望いたします。いかがですか。
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(安良岡靖史 教育長の答弁)
中央図書館入り口の点字ブロックにつきましては、道路工事とあわせて整備を行うよう、私からも都市整備部との連携に努めてまいります。
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4、川越市と違う重度訪問介護のあり方について。
これは、鎌倉市の教育のあり方についていびつさを感じます。教師・保護者・子供・社会の人々の教育に対するあり方の問題です。現に鎌倉市立の中学校で100人以上の生徒が不登校であり、一方では全国レベルでは学力は優秀であるというアンバランスなことはとても残念です。とてもおかしな問題ではないでしょうか。この不登校の問題は、それぞれ違うとは思いますが、わかる範囲で原因を教えてください。そしていつかの学校に行くのが嫌なら図書館にいらっしゃいというのは、とてもよい言葉だと思います。図書館ばかりではなく、不登校の子供が行ける場を、地域地域でつくってあげてほしいものです。いかがですか。
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(内海正彦 健康福祉部長の答弁)
続きまして、川越市のように重度訪問介護をやりやすくしてほしいがいかがかについての質問でございます。
鎌倉市内において、重度訪問介護を行う事業者として登録している事業所は29カ所ございますが、議員御指摘のように報酬単価が安いことや、職員配置が難しいことを事業者からも聞いており、実施する事業者がないのが実情でございます。川越市のように他市の事業所を利用することは本市でも可能でございますので、本市に居住する障害のある方への重度訪問介護サービスの利用が見込まれる場合には、他市の事業所の利用について相談支援事業所と調整してまいります。
続きまして、重度訪問介護の報酬単価を上げるべきだと思うがいかがかについての質問でございます。
重度訪問介護サービスは、障害者総合支援法に基づく介護給付で、報酬単価は国が設定しているものでございます。給付費に対する国からの補助はありますが、基準が設けられており、これを超える部分は市の負担となります。国は、県単位で基準を超える部分について補助する仕組みを設けておりますが、神奈川県にはこれを活用する制度がないため、市としては神奈川県市長会などを通じ、補助制度の創設を引き続き要望してまいります。
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(答弁に対する千一の再質問)
身体障害者が中心のグループホームについてのお尋ねでございます。
既存のグループホームにつきましては、受け入れにつきまして協議を行っております。また、グループホーム設置の意向が示された事業所に対しましては、設置について要請しております。できるだけ早く身体障害者中心のグループホームの設置について、具体化していくよう努めてまいります。
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(松尾崇 市長の答弁)
重度訪問介護についてです。
議員御指摘のとおり、重度訪問介護は知的障害者や精神障害者も対象として広げております。国は施設から地域への移行を推進している中で、重度訪問介護事業者が安定したサービス提供ができるように、国においても努めてもらいたいと考えてます。機会を捉えまして、国への要望をしてまいりたいと考えます。
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