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ことしも、もう早いもので師走になってしまいました。前回の続きも含め、質問していきたいと思います。 |
鎌倉市の介護体制について 前回の松尾市長の答弁では「重度の障がい者で常時介護を要する方の生活の困難さについては、十分認識しているところです。重度の障がい者の方々が、日々の生活で不自由さを感じることなく、生活の質が向上されるよう、引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えています」とのことでした。 以前も申し上げましたが、私の友人だけでも、2人の方が鎌倉では生活できないと言って東京に鎌倉から逃げていく障がい者がいます。松尾市長も認識し、不自由さを感じないようにと言っておられるなら、もう具体的な鎌倉市の重度訪問介護の体制をつくり、実行してほしいものです。 鎌倉市は、予算もなく、そういう自分でNPOをつくり、事業を展開していくだけの障がい者が今のところいないのは残念です。しかしながら、みずからが、いないからといって、そういう体制もできてないことでいいとは思いません。そして、人口も少なく、表で活動しようとする重度の障がい者の少ない町のように思われます。 しかし、鎌倉市では、生活できないからといって、東京などに行く障がい者もいることは確かです。そういう体制ができていれば、私の友人も逃げては行かなかったでしょう。少なからず、そういうニーズはあります。障がい者のアパート探しのことは、以前質問し、実行されています。重度訪問のことも、ほかの市ばかりに聞くのではなく、それも参考にし、鎌倉市独自の体制を早急につくってほしいと思います。いかがですか。 また、高齢者介護の24時間定期巡回型介護は、月40人を予想しているとのことでしたが、今現在はどうですか。そして、1事業者だけでやっていけるのかも心配です。今、どのような状況か教えてください。 |
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(佐藤尚之 健康福祉部長からの回答) この事業の実施に当たりましては、深夜、早朝の時間帯を連続して長時間にわたる介護者の確保が必要なことや、介護技術習得のための研修の実施や、サービス報酬単価が低く設定されていることなど、制度面や事業運用面での課題があり、事業実施の体制整備が進まない状況でございます。 この事業を24時間対応している他市の例でございますけれども、年間の障害福祉サービス給付費の約1割を支出していると伺ってございます。 重度訪問介護の推進には、多額の費用負担がかかる課題があり、財政状況なども考慮すると、他の障害福祉事業にも影響を及ぼすという懸念がございます。 こうした中ではございますけれども、居宅介護や移動支援事業など、現行で取り組み可能なサービスのきめ細かな支援を事業者と連携して実施しているところでございます。 さらには、事業者の参入を困難としている報酬単価の設定の低さなど、重度訪問介護の抱える課題について、その現状を県や国にも伝え、見直しを働きかけてまいります。 24時間の定期巡回・随時対応型訪問看護につきましては、現在、平成25年3月からサービスの提供を行うべく市で選定いたしました事業予定者が準備を行っているところでございます。 鎌倉市高齢者保健福祉計画の中で、平成24年度の利用者は、御案内にございましたとおり、1カ月当たり延べ40人ぐらいを見込んでおりますけれども、平成25年3月からのサービスを開始することから、実質1カ月であるため、利用者の推移を見守ってまいります。 サービス開始後、引き続き利用状況を見守っていく中で、利用者が当初見込みを大幅に上回った場合には、高齢者保健福祉計画を見直す検討を行います。 |
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(回答に対する千一の再質問) |
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(松尾崇 市長からの回答) 重度訪問介護の制度改善につきましては、首長会議等を活用して、県や国に対して、機会を通じて働きかけをしてまいりたいと考えています。 |
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福祉タクシーについて このタクシーは寝たきりの方も乗れる、車椅子ごとでも乗れる、とても便利なものです。普通の車にリフトをつけたものです。その改造費が200万かかると聞きました。そういうタクシーの場合、私はよくわからないのですが、領収書を見ると、メーター料金と時間制運賃と、特別車両使用料と分けられて、合計額を払うものでした。その改造費や料金設定などについて教えてください。また、鎌倉市では、このようなタクシーをどのようにこれから確保していくかも教えてください。 そして、そのようなタクシーを運転するには、ヘルパーさんの資格も必要だと聞きましたが、その仕組みについても教えてください。 |
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(佐藤尚之 健康福祉部長からの回答) また、これまでワゴン車などの改造する費用は、基本的には事業者の自己負担となってございます。 また、運転手のヘルパーの資格につきましては、セダン型福祉タクシーは、乗りおりに介助が必要なため、資格取得を義務づけているところでございます。一方、車椅子対応型ワゴン車のように、乗りおりに特段の介助が必要と要しない車両の運転手には、ヘルパー資格を義務づけてはおりませんけれども、ヘルパー資格を取得することを奨励していると伺ってございます。 この福祉タクシーをより使いやすく、ユニバーサルデザインタクシーというものがございますが、これは高齢者や障がい者のみならず、乳幼児連れの保護者などにとって、従来型のタクシーより乗りおりが容易で、車椅子やベビーカーも折り畳まずに収納が可能なことなど、誰もが快適に利用できる利便性と快適性の高い公共交通であると認識してございます。このユニバーサルタクシーは、料金が一般タクシーと同額でございまして、車両はワゴン型、車内のステップや手すりも充実しており、誰もが乗りやすく、また車椅子なども、後部のスライドスロープでそのまま乗車できるタクシーでございます。 本市では、神奈川県タクシー協会鎌倉支部と協力いたしまして、このユニバーサルタクシーの導入を予定してございます。国の補助金を活用し、今年度から来年度にかけて、合計6台を導入する計画でございます。 |
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(回答に対する千一の再質問) |
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(佐藤尚之 健康福祉部長からの回答) |
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選挙制度の問題について 前回、選挙管理委員会の方は、郵便による投票等投票証明書を交付している人は89人で、そのうち28人が要介護5の該当者で、要介護5で郵便投票制度を申請している人の割合は約4%ということでした。そして、介護度5の方には、健康福祉部とも連携して、ケアマネジャーを通して、本人や家族に対して周知を図っていくとのことでした。 いよいよ選挙になります。あれから、郵便投票希望者はどのくらいふえていますか。また、介護度5の方は、4%だったのに対して、どのくらいふえていますか。 今の法律では、以前も言いましたが、片一方では、船の上からでも、外国からでも選挙ができる仕組みになっています。しかし、けがをされた方、病気の方、介護度4以下で投票所に行けない方など、投票をしたくても、できないというのが法的に非常に矛盾していることだと思います。そのようなことを鑑み、鎌倉市としては、どのように国に働きかけていくのかを教えてください。一方では、船の上からでも、外国からでもできるのに、一方では、近くに投票所があってもできないのは、とてもおかしなことだと思います。いかがですか。 |
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(宮田好朗 選挙管理委員会事務局長からの回答) その結果、電話での問い合わせは数件あったものの、新たな申請に至ったケースは2件にとどまっており、いずれも事由は障がいでの申請であり、要介護5の申請はございませんでした。 同制度の利用は、あくまでも対象者の意思に基づくものであり、選挙管理委員会が強要することはできませんが、同制度をより多くの人に知ってもらうためにも、周知・啓発については、議員御指摘のとおり、選挙時だけでなく、常日ごろから行ってまいります。 次に、郵便投票の対象者拡大についてのお尋ねですが、けがや病気で病院に入院中の人は、入院先で不在者投票をすることができますが、在宅で療養中の人は、投票所以外での投票方法は現在ございません。しかし、不正な投票を未然に防ぐためには、障害者手帳や、要介護度などにより、等級で一定の制限を設けることはやむを得ない措置であると考えております。 一方で、投票による不在者投票制度の対象者を要介護4まで拡大することについては、これまでも全国の一般市と特別区が加盟しております全国市区選挙管理委員会連合会から、国に改正要望を出したこともありますが、実現には至っておりません。これからも、そうした機会を捉えまして、要望をしていきたいというふうに考えております。 |
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(回答に対する千一の再質問) 民主主義の根幹である選挙は、どのような弱い立場に置かれた方にもあるべきだと思います。ところが、今の法律では、それが置き去りにされています。もし、市長がそういう問題にメスを入れられる立場になったとしたら、考えていただけますか。不正が怖いのなら、不正の罰則をきちんと整理すればいいことだと思います。いかがですか。 |
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(松尾崇 市長からの回答) また、不正な投票行為に対しましては、既に罰則は規定されておりますが、さらに強化することで対象範囲の拡大につなげてもらいたいというふうに思います。 |
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重度障がい者の医療費について 一時、神奈川県も予算がないので、その制度をやめるかのように聞きましたが、もうしばらく続きそうです。鎌倉市も予算がなく、全部に7%シーリングをかけざるを得なくなっています。全予算の48%は健康福祉部で使うものです。しかしながら、医療費の自己負担など、人の生命にかかわるものが多くあります。医療費に限って言うならば、たとえ神奈川県から補助がおりなくても、鎌倉市独自の制度として、今までどおりの制度を続けてほしいものです。いかがですか。 |
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(佐藤尚之 健康福祉部長からの回答) また、この県の補助事業を含め、平成23年、昨年度の本市のこの事業費総額でございますけれども、約6億9,000万円で、そのうち、約3億4,400万円が市単独事業でございます。 御指摘の神奈川県緊急財政対策では、見直しの検討をする補助金の対象となってございますが、御指摘のとおり、当面、継続すると聞いてございます。今後とも、あらゆる機会を通じて、県に対し補助金の継続を強く要望してまいります。 |
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(回答に対する千一の再質問) |
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(松尾崇 市長からの回答) |
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